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ネジのトラブルと解決方法(概要)






「ねじ」は単体では機能を果たしません。


「締め付ける相手材」と「締め付け工具」があってはじめて「ねじ」として機能します。


「何かと何かを締結するもの」それが「ねじ(SCREW)(Fastener)」です。


ネジの「相手材」とは「材質・形状」などが多岐にわたります。

そしてそれぞれの相手材との相性により「最適な締め付け条件設定」があります。





ねじとは一見簡単なものに見えますが、実は機能部品なのです。

リセス(+穴など)を駆動部分としてドライバーを回すことで、ネジ部にトルク(torque)と軸力がかかっていきます。


後日、「ねじ」がどうして機能部品なのかということを含めて色々語っていきたいと思いますが、「ねじを採用する」にあたっては、さまざまな問題がついてきます。

プロによるアドバイスを考慮したうえで検討したほうが良いと思います。





組み立てに占めるネジ締め工程の割合はかなり大きいものと思われます。その問題解決ができれば、大きなメリットが得られるでしょう。







今回は、まずは「ネジのトラブルと解決方法(概要)」です。

概要ですので簡単に説明します。




詳細は、後日順次UPしていきます。









〇ネジのトラブル(1)―「ねじの空転」

「ねじの空転」といいますと、メネジが破壊して締結ができなくなった状態です。


原因としては、①「ネジ締めトルクが過大なり破断トルク(空転トルク)を超え空転する」②「相手材が柔らかく破断トルク(空転トルク)が低い」③「相手材が薄板でネジの掛り長さが短く空転する」などといった原因が考えられます。






その対策としましては、相手材にあったネジの選定や、適正下穴径、適正トルクを調べていく必要があります。






① 「ネジ締めトルクが過大なり破断トルク(空転トルク)を超え空転する」の場合


→トルク試験機によりねじ込みトルク(ねじの頭部座面が着座するまでのトルク)、破断トルク(着座してから空転するまでの最大トルク)をしらべる必要があります。






② 相手材が柔らかく破断トルク(空転トルク)が低い


相手材にはA「締結物」とB「被締結物」があります。


  A「締結物」はネジがかかっている相手材です。このものが特に柔らかい(樹脂など)になりますと、締め付け   トルクを上げすぎると空転しやすくなります。


   適正なトルク設定が必要になります。


  B 「被締結物」はネジと締結物に挟まれた物になります。このモノが柔らかいと締めすぎによる割れの発生    や、ネジの締め付け力を吸収して、締めつけ力が下がることがあります。対策としてはネジとしては座面径   を大きくするなどの方法があります。


ご使用環境は多岐にわたるので設計段階での多くの検証をさせることをおすすめします。










〇ネジのトラブル(2)―「ねじのゆるみ」

 「ネジ」は「ゆるめる」「再度締付ける」ことができるのがメリットです。


 「ネジ」はリード角の付いた「つるまき線」のスロープに沿って締め付けられ、ゆるめられるものです。


 そのため、「ネジとユルミ」は永遠のテーマになります。


 ユーザー様からは常に「ゆるみに強いネジ」が求められています。






 「ゆるみ」には様々な原因が考えられます。ネジの選定・相手材との相性・ご使用条件設定などから考慮する必 要があります。


 また「回転性を持ったゆるみ」と「回転を伴わないゆるみ」では対策内容も異なってきます。






「ゆるみに対応する商品」は各社がこぞって多くの種類のネジを発売しております。


それぞれ特徴があり、メリット、効果は異なりますので、使用条件や求められるレベルによりネジの選定をしていく必要があります。


プロに相談されることをオススメします。










〇ネジのトラブル(3)―締結物の割れ・破損(樹脂・プラスチックの場合)

相手材が樹脂の場合、ネジ締めによる割れや破損が起こりやすい傾向があります。


破損が起きなくとも「白化現象」が起こったりします






原因としては、下穴設計の問題、トルクの過大、接触面の面圧のバラつきや過大、などが考えられます。






それぞれ、状況により異なりますので、プロの相談を受けることをオススメします。






〇ネジのトラブル(4)-ねじの浮き上がり

① 「座金組込小ねじ」でよく起こる現象です。被締結物が薄板で一般規格の 「座金組込小ねじ」を使うと、浮き上がりが生じることがあります。対応商品がございますので、ご相談いただければ対応させていただきます


② タッピンねじや普通の小ネジで浮き上がりが生じる場合、トルク不足・締めつけの傾き、ネジの山・タップの状態、締結物の硬度など様々な要因が考えられます。










〇ネジのトラブル(5)-ねじ込みトルクが重い

タッピンネジの場合に起こりうる現象です。下穴径が小さい、相手材が硬 い、相手材が厚い、焼き付きの発生などが要因になります。


また締め付け時に傾きが発生すると先端に異常な力がかかり、トルク過大や破損が発生することがあります。










〇ネジのトラブル(6)-締めつけが不安定

様々な状況がございます。


基本的にネジは頭部リセスの接合のみで支えています。 ネジ部はつるまきスロープになっているため、ネジ山の反対側はネジ谷になります(2条ネジを除く)ので不安定になりやすい傾向があります。


ドライバー・ビット・ネジ・相手材を総合的に考慮することで解決方法を考えます。










〇ネジのトラブル(7)-十字穴のカムアウト


十字穴は一般的で使いやすいリセスですが、嵌合を誤るとカムアウトすることがあります。


対策としては、1ランク大きいリセスを使用する方法もありますが、リセスの形状やビットの形状を変えることで対策する方法があります。





各メーカーがよりカムアウトに強い商品を出しています。そのようなものを検討するのもひとつの解決方法かと思います。




〇ネジのトラブル(8)-ネジの「斜め締め」


一般的な「ねじ」は、通常「ネジ山部の反対側はネジ谷部になっています。


ネジの先端部が、いわゆる「アラサキ(荒先)」形状ですと、普通にタップ穴に差し込むと、必ず傾きます。
山部と谷部が交互になっているのですから、当然傾くわけです。

傾いたままねじ込まれた「ねじ」「ボルト」には異常なトルク・力がかかります。


場合によりネジの破壊にもつながりますので、大変危険な締め付け方になります。


多くのユーザー様では、ネジ部の先端にガイドをつけて対応されています。


また、ネジ部の先端形状を変えることで対策をとったり、タップ穴の入り口に加工を施す場合もあります。


ネジ締めの多くのトラブルはこの「ななめ締め」にあるようです。


このものを解決すれば、「安全性が高まる」と同時に、作業性も格段に上がります。

ネジの斜め締め
斜め締め

お問い合わせはサノハツホームページ
http://www.sanohatsu.co.jp/



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